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No 07 「9月議会を終えて」

年に一度の公営企業決算特別委員会。ちょうど、委員会で私が質問を始めたのが、昨年の9月議会からですが、そういう意味で一年が経ちました。

決算委員会は集中審議。平日は朝10時から夕方5時までずっと缶詰状態。本委員会では、一日を除き毎日村山も質疑を行いました。ちなみに、市立病院についても初めて質疑をし、今後の病院運営について提案と要請を致しました。我々左京区に住んでる人間にとって、大体病気になったら、府立か京大という大病院があるせいもあって、なかなか馴染みのない市立病院。公営企業でも大変専門性が高く、改革の難しいところです。

例えば、人件費の削減と一口に言っても、医師の給与を下げると必然的に良い医者はよそへ行ってしまう。不採算部門のカットといっても、例えば超赤字と思われる感染症病床も、サーズみたいなとんでもない感染症が出回れば、こういった自治体病院がやらなきゃどうしようもない、といった色々と複雑に問題が絡み合うところです。まあ、どんな切り口で議論を行おうか、結構勉強しました、これは。それでも全然分からないことだらけ。どんな議論をしたかは、下の委員会報告をご覧下さい。あんまり歯切れのいい答弁が返って来ませんでしたが…。

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そして、恒例の交通局と水道局についての質疑。今回はなかなかわれながらいい論点で議論が出来たと思っています。

そして、最後は委員会締めの市長総括質疑ですが、今回からNEWシステムが登場しました。議会改革の一環ですが、通常全体を投影するカメラを通して一般傍聴者が委員会風景を見れるモニタールームに配信されておりましたが、今回の総括質疑から質問者と答弁者の顔がアップにされ、モニターに会派と名前のテロップが付くという、市民側からすると大変見やすいものに変わりました。さらに、その質疑の様子が各区役所でも放映されることになりました。

開かれた議会というべきか、各議員の格好のアピール場か、何とも言えないところもありますが、自分たちが選んだ議員が何を議会で課題としているかを見るには、概ねいい企画だと思います。おかげで、皆さん、いつもと違う質疑席にやや緊張した面持ちで議論されていたのが印象的でした。ちなみに、委員会報告はかなりコンパクトにまとめてみました。

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さて、本会議に視点を移します。9月議会の最も大きな争点は、京北町との合併です。この論議は大して議会の中でも問題になっているものではありませんが、私自身はかなりの大きな問題と捉えかなり色々と悩み、調査を続けました。といいますのも、京都市では全くといってこの合併に市民議論がなされずにここまで来ました。本議会が、京都市民に合併の是非を問う最初で最後の場にもかかわらず、遂に最後までその議論はなされず、本会議最終日を迎えました。

京北町民にとって大変魅力的な合併といわれておりますが、京都市民にとっては、6000人程度の町がひとつ合併したからといって大した問題でないという風潮が強いせいか、かなり関心が低く、京北町と合併する上での京都市のデメリットが全くおざなりにされているのが現状です。確かに、自然豊かで広大な面積の京北町は魅力的ですし、合併特例債157億というのも目の前にぶら下げられたニンジンと分かっていても魅力がありますし(この借金の大半を後に国が肩代わりをしてくれる有り難いものです)、また、こういった実質的な合併論争が起こると、吸収される側の議員(ここでは京北町議)が自分たちの身分保障を強く訴えるケースが多いにもかかわらず京北町議員は全員が合併に伴い辞職をするという大変な政治的決断を下されているということも高く評価できます。

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しかし、我々は京都市民に選ばれた議員であり、京都市にとって合併が有益か無益かを十分に議論する必要があります。かつて昭和の大合併で左京の北部地域、花背、久多、広河原と言う地域が京都市に編入しました。しかし、現在の当地区を見ますと、京北町とほぼ同じような環境下にもかかわらず、開発は遅れ合併しなかった京北の発展と比べればその差は歴然であり、左京内部でも南北格差というきつい言い方をすれば過疎地域の放置という実態があるのも事実です。そう考えたときに、本当に京北町が合併するに最良な選択かという問題もあります。また、京都市147万人の税金が間違いなく、人口配分をすれば市内に比べ多く、京北に注入されるという財政負担の問題もございます。

私は決して、この合併に反対をする人間ではありませんが、そういった意味であまりにも審議不足であるという感は否めません。これを放置していいものか?とても悩みました。ただ、私は市町村合併論者です。地方自治の独立は、自主財源、自立可能な中規模程度の自治体の構築が最優先です。国家レベルでいけば、300〜500都市に再編するべきだと思っています。大所高所に立てば、今、国が進める地方分権と市町村合併は切って切り離せない大きな課題です。そしてまた、それには大いに賛成するものです。

結局、審判を下さねばならない日(本会議最終日)当日まで、ずっと悩んでました。そして、最後は賛成をしました。とても、すっきりしない起立でした。私に会派があって、この委員会に所属出来ていれば…大変複雑な心持にさせられた9月議会でした。

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