長年、地方議員をしていて、ずっと胸につかえるものがありました。
「霞が関よ、おたくらそんなに偉いのか」
地方分権一括法が出来て、地方と国は対等と言いますが、それはまやかしに過ぎません。一生懸命地方議会で議論をしても、二言目には「国の意向を注視して」という言葉が返ってきます。
お上思想の中で、霞が関の省令・通達は地方のどの首長の発言より重く、国が偉くて地方が下、やっぱり重要なことは国が決めて、現場のディティールだけを地方に任せているに過ぎないのです。はっきり言えば、「地方は黙って国の言うことを聞いていればいい」ということです。
財布はきっちり国に握られ、やりたいことをやる為に、予算を獲得する為に、自治体の職員は国に日参し、霞が関の人材を特別待遇で受け入れ、無条件で国の要求を飲まされ続けてきました。歪みやゆがみを一杯抱えて現場は戦っているのです。
地方自治とは、そうした不条理を一切合切飲み込んでみんな地方行政を担ってきました。理不尽でも納得できなくても逆らうことなど出来ません。押さえつけられ、踏みつけられ、結果、諦めてきた歴史こそが地方の歴史だと言っても過言ではありません。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか。必要があるならば、巨大な霞が関に恐れず、ひるまず言うべきことは言う。変えるべきは変える。その為に立ち上がるべきなのです。
私は被選挙権を得た25歳から市議を5期、市長選挙を3回、そして5年に渡って全国の地方議員の指導を生業としてきました。生粋の地方自治の男です。
京都市において議員として私なりに出来ることはやってきました。市議会は無所属一人で始めた反乱が、今や自民党と勢力を二分する大きな塊となり、京都市に大きな影響を与える存在になりました。
残すは市長のみと思っていましたが、三度の市長選落選を経た今、過大に積み残された地方の課題解決を進めるには国へ行き直談判するのが最善だという結論に至りました。
22年に渡る地方自治生活の中で、国には嫌というほど煮え湯を飲まされてきました。多くの苦悩と挫折を感じてきました。
自治体政が厳しい最大の要因は国が配るべき予算を配らないから起きています。
生活保護の不正受給が減らないのは自治体に捜査権を与えないから摘発が遅れるのです。
不要な施設を有効に転用できないのは、転用すれば国が補助金の返還を求めるからです。
国が権限と金を握り続ける為、現代の参勤交代、国への陳情業務が大きな負担になるのです。
税の一元化を拒むから、住民税だけが前年度の収入に対して課税されるのです。
地方議会が束になって指摘しても変わらないことが国の通達ひとつで変わるのです。
形式的には国と地方は対等ですが実態は国という絶対君主が君臨しているのです。
これが地方分権の真実です。
事件は会議室でなく現場で起きています。その現場に権限と予算を与えない限り問題は解決しません。私の怒りは現場の怒りです。その地方の哀愁や苦悩を国にぶつけるのです。
これまで私は、「国のことは国会議員に任せて、我々は目の前の問題に集中しよう」と考えてきました。しかし、一向に改善されないことにただ愚痴るばかりでした。僭越ながら、私は地方自治に関しては多くの国会議員の皆さんより熟知しているという自負があります。だからこそ、自分でやろうと決めたのです。
そしてもうひとつ、強烈な問題意識があります。
地方には3万人の地方議員がいますが、実にその1/3、1万人は無所属や地域政党の議員です。国政とのパイプを持たない彼らの声はいくら地方を熟知していても永遠に国には届きません。党派を超えてこうした声を届ける人間が一人位いなくてはならないのではないでしょうか。
党利党略で動く永田町にあって、この思いに理解を示す政党は日本維新の会しかありません。唯一地方分権を党是に掲げる政党であり、同じ苦しみを味わった地域政党を出自とする政党だからです。
京都を軸に日本中の地方議員の苦悩に耳を傾け、彼らの梁山泊を作り、国との関係を是正していく。市民生活を向上させていく。政治の不条理や不公平を解消していく。その為に戦う決意を決めた所存です。
そう、「地方の逆襲」です。
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