京都新聞水道民営化も検討 京都市長選 村山氏が最終公約発表
京都市長選に立候補を表明している市議の村山祥栄氏(29)が30日、交通局や上下水道局の民営化検討、京都国際マンガミュージアム(中京区)の売却などを新たに盛り込んだ計50項目の最終マニフェスト(市政公約)を発表した。
第1次案から新たに9項目を追加。民間への業務委託が進んでいる交通局の市バス、地下鉄事業について、さらに踏み込んで民営化を検討するとし、上下水道局も海外事例を参考に経営を見直すとした。マンガミュージアムも土地と建物を運営主体の京都精華大に売却し、得られた財源で教員不足解消のために嘱託教員を採用する案を示した。
新景観政策では、一律のデザイン規制によって斬新な意匠が生かされない恐れがあるため、細則を見直して地域ごとに強弱を付けるとした。
市職員の削減では、勧奨退職や分限免職処分を見込んで1次案より400人増の2000人を目標に掲げた。マイバッグの持参を促す「レジ袋税」の導入検討やハイブリッド車の大量普及を目指すルールづくりを盛り込んだ。
市民から寄せられた意見のうち、児童相談所の機能強化や市バスの乗り換え無料化など6項目を採用。村山氏は「重点を置く子育て支援策を中心に財源のめどと達成時期も明記した」と話した。
京都新聞景観乱さぬ看板でPR 京都市長選 新政策、4陣営とも配慮
2月3日告示の京都市長選に立候補を表明している4人の選挙に向けた事務所が、市内中心部に出そろった。公職選挙法に基づく事務所は昨年9月に実施された市の新景観政策の適用は除外されているが、各予定候補の関係者は市民感情を考えて景観に配慮した工夫を凝らしている。
自民党、公明党、民主党府連、社民党府連が推す前市教育長の門川大作氏(57)は、自民、民主の府連事務所のほぼ中央という立地条件から、御池通沿いの空きビルに構えた。事務所表示の看板には紺地に白く団体名を入れた。「選挙カーなどは赤で書いたが、看板は派手にならないようにした」という。
共産党推薦の弁護士の中村和雄氏(53)は、昨年の同党参院選候補と同じ場所を選んだ。「景観条例は選挙活動を規制するものではない」とするものの「看板は落ち着いた青色にした」という。室内にげき文や旗は張らず、政党の関係者以外でも入りやすい雰囲気づくりに努めている。
会社相談役の岡田登史彦氏(61)は事務所の看板を白色で統一した。「本当はイメージカラーの赤にしたかったが、周辺の景観に配慮した」という。さわやかさをアピールするため、事務所の周りには花壇を設けた。
市議の村山祥栄氏(29)は車の往来が多く、目立ちやすい場所として御池通に近い空きビルを借りた。前を流れる高瀬川の景観にも配慮し、「立候補予定者のさわやかなイメージに合うよう、派手になることだけは避けたい」としている。
市選管などには、事務所設置に際して条例の規制に関する問い合わせが複数あったという。
市市街地景観課は「事務所は目立たなければ意味がないとは思うが、各事務所で派手な色彩にならないよう考えてもらえれば」と話している。