朝日新聞京都市財政など4氏討論 市長選立候補予定者ら
2月3日告示の京都市長選に立候補を予定している4氏が24日、朝日新聞新聞京都総局が開いた討論会に参加し、職員不祥事が相次いだ市役所の改革や財政の立て直しなどで議論を戦わせた。
緊急の課題について村山氏は「市役所の信頼回復」を挙げた。市役所改革で村山氏は「隠ぺいより表に出すことを徹底」と話した。税収確保策では村山氏は「行政が無駄を削減。広告収入などの確保も必要」と述べた。
毎日新聞事務所開きに支持者250人 中京で村山氏
京都市長選(2月3日告示、17日投開票)に立候補する同市議の村山祥栄氏(29)の選挙母体となる「よみがえれ!京都」が24日、中京区木屋町御池上るの事務所開きをした。支持者約250人が集まった。
村山氏に出馬要請した企業経営者らのグループ「どうすんねん京都」の畑本久仁江さんが、「選挙に関心がないとされる多くの人の気持ちを揺り起こし、歴史を変えよう」とあいさつ。村山氏は「不祥事続きの市役所内部出身でもなく、与党相乗りでもない私でなければ、うみを出し切り、京都市を立て直すことはできない。民意を受け、究極の草の根選挙をやって、市民の力がどんなにすばらしいかを見せたい」と訴えた。
読売新聞村山氏が事務所開き
2月3日に告示される京都市長選で、無所属で立候補を予定している市議の村山祥栄氏(29)の選挙母体となる後援会が24日、中京区木屋町御池上るに事務所を開設した。事務所開きには、若手経営者など支持者ら約200人が集まった。
村山氏はあいさつで、「民意のある選挙で政策論争をして、市民の声を反映した市政を行いたい。今まで市政にたまったうみやつけを一掃し、崩れかかった財政を立て直す。世界の京都という前に、市民のための京都を作りたい」と訴えた。
京都新聞期間中の選挙ビラ 解禁 効果的配布知恵絞る 京都市長選
京都市長選の各立候補予定者が作成したマニフェストの冊子と第一次案。これをもとにビラを作る
2月3日告示、17日投開票の京都市長選で、これまで運動期間中に配布できなかった選挙運動用ビラが配布できるようになる。4人の立候補予定者は政策論争を盛り上げようとマニフェスト(市政公約)を記載したビラを準備するが、枚数制限(7万枚)があり、いかに効果的に有権者に届けるか、知恵を絞ることになりそうだ。
市長選では前回まで、告示後に選挙はがき以外の印刷物は配れなかった。昨年2月の公職選挙法改正で、候補者の名前や写真、公約などを記した選挙運動用のビラ(A4判)の配布が国政選挙のほか市町村の首長選挙でも認められた。
政令市の場合、衆院小選挙区と同じ2種類、7万枚まで選管交付の証紙を張れる。約46万円を上限に公費負担を受けられる。
市内には約60万世帯あるため、全戸配布はできない。配る方法も新聞折り込みか選挙事務所、個人演説会場、街頭演説での手渡しに限られる。そこで掲載するマニフェストや配布の仕方に工夫を凝らす。
自民、公明、民主府連、社民府連が推す前市教育長の門川大作氏(57)は支援者の意見を踏まえ、職員1000人以上削減など124項目の政策を掲げたマニフェスト集と物語風に仕立てた簡略版を作った。
共産党推薦の弁護士の中村和雄氏(53)は25項目の政策を「市政刷新プログラム」にまとめた。市発注の公共工事で、1000円以上の時給を保証する条例案も作った。
会社相談役の岡田登史彦氏(61)は100億円の緊急経済支援など10項目を盛り込んだ一次案を示した。京都市議の村山祥栄氏(29)も市職員の不祥事根絶などを柱とする44項目の一次案を発表。両氏とも近く正式なマニフェストをまとめる予定だ。
ある立候補予定者の事務所は「枚数が有権者の1割にも満たないが、新たな支持者を広げられるように効果的な配り方を考えたい」としている。
産経新聞揺らぐ2極 京都市長選
「ガソリン国会」で対決色を強める自民、民主。だが、1月21日の夜の京都市左京区のホテルでは、民主副代表の前原誠司を筆頭に地元選出の両党の府議や市議が分け隔てなく並んだ。
昨年4月の統一地方選の同区選挙区でトップ当選を果たした村山祥のお膝元で、門川大作は約700人を集め、訴えかけてきた。 「1ヶ月あまり京都市内あちこちを回っています。その多くの意見がマニフェストに反映されています」
公明を加えた3党の微妙なバランスのうえに立つ門川は年始から各党の関係業界にあいさつ回りを始めた。それぞれの議員後援会なども回り、1日20会場以上をはしごすることもある。
7年近く教育長としての手腕や政府の教育再生会議委員として実績があり、その存在は教育界では広く知られるが、市長選ではあくまで新人。顔を覚えてもらうことが決としており「どぶ板」に徹する。陣営幹部も浸透し始めてきた手応えを感じているようだ。 だが、それぞれの市議や府議はまだ動き出したばかり。民主府連幹部は言う。「緊張感はまだ感じられない。共産を利するわけには絶対にいけないんだから、ちゃんと自分の票を掘り起こさないといけない」
その共産が推す中村和雄は去年5月、早々と出馬表明をしたが、その会見の席上、こんなやりとりがあった。
「すべての政党とお話したい」
共産などで組織する「民主市政の会」との関係を問われた中村は、こう答えて他党に政策協議を申し入れる意向を示した。実際、自民、民主、公明だけでなく、京都商工会議所などにもその後、政策協議を持ちかけたが、革新勢力に支えられた中村の打診に対して返事は当然、「ノー」だった。その結果、政党では共産のみの、推薦が決まった。
「すべて真剣に呼びかけた。今回はパフォーマンスでも何でもない」と陣営幹部は打ち明ける。
背景には、盤石を誇った組織の弱体化がある。過去の市長選では平成8年に井上吉郎が当時新人の桝本頼兼に4000票に迫ったのを最後に、12年は約7万票差の21万票、16年も17万票と約6万票差がついてい る。
陣営は民主市政の会とも一定距離を置くことで、共産の「政治色」を薄めようとする。経済会や医師会向けのマニフェストも用意し、非共産支持層の取り込みに躍起だ。「弁護士や医師などを中心に、効果は出てきている」と陣営幹部は強調する。だが、浮動票を幅広く取り込む手応えまでには至っていない。
市議の1人は話した。「与党の批判票はある程度、村山にも流れるだろう。それだけに浮動票を取らないといけない」
門川の大規模集会と同じ、1月20日、京都市中京区では村山のミニ集会が行われていた。
「政党相手に1人で勝てるわけないと普通は思います。でも、市民が本気になったら覆せるんです」
村山は集まった約20人の若者に話しかけた。これまで投票したこともない若者層。ダーツバーやライブハウスなどさまざまな場所でこぢんまりとした集会を開き、賛同した参加者に新たな集会を頼む「数珠つなぎ」の前哨戦を展開している。
「2極批判」を掲げて出馬を決めた経緯もあり、門川、中村の批判票の受け皿ともなるはずだと陣営は期待する。不動産会社を経営する後援会幹部は「うちの業界は自民やし集会には参加するけど、実際のところは自主投票や」と話す。
一方で、急遽出馬表明したことに対し、支援者には戸惑いもある。8つある後援会の間では明確な連携態勢はなく、後援会幹部はこう話す。正直、後援内でも力の入れ方に温度差がある。それぞれができる範囲のことをするしかない」。
三者三様の「課題」を抱えていながら告示は刻々と近づいている。
朝日新聞市議の村山氏 中京に事務所 支援者ら250人参加
2月3日告示の京都市長選に無所属で立候補を表明している市議の村山祥栄氏(29)の事務所開きが24日、中京区木屋町通御池上るであった。
村山氏は支援者ら約200人を前にあいさつ。
「市民が望んだのは、不祥事続きの市役所から候補者を出さないでほしい、選択肢のある選挙をしてほしいということ。皆さんと究極の草の根選挙をやりたい」と訴えた。