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市長選挙-村山祥栄マニフェスト「京都再生 50策 あかんもんはあかん!」

2008年1月京都市会議員村山祥栄

星マークは、市民の皆様からの一言マニフェストを参考に反映させて頂いたものです。

1 今なさねばならない緊急対策

(1)信頼回復と不祥事の根絶

市職員の相次ぐ不祥事の発生に際し、昨年8月の臨時議会で示された「信頼回復と再生のための抜本的改革大綱」を早期に達成し、二度と不祥事をおこさない京都市運営を進めます。また、今回の職員の不祥事にあたって、京都市は、全国に先駆けて分限処分の実施を打ち出しましたが、これは、現行の公務員の身分保障における大きな弊害に先鞭をつけた好例であります。私は、勇気を持って、職員に対する信賞必罰を徹底し、勤務怠慢職員には分限免職に踏みきり、本当にまじめな職員の仕事が報われる職場づくりの先頭に立ちます。

1.「信頼回復と再生の為の抜本的改革大綱」の早期達成(1年以内
但し、ごみ収集職員の50%削減および民間委託50%は4年以内、まち美化事務所の統廃合は2年以内。大綱は改革を進める上で意義あるものでありますが、スピードと厳しさに欠ける部分があります。よりスピーディーに、より厳しく大綱の達成を行います。
2.職員不祥事、職務怠慢に関する事案の表面化と徹底究明(1年以内
問題は、役所の不祥事隠蔽体質です。市民の怒りをかわすような隠蔽ではなく、正直に現実をオープンにし、ウミを出し切る作業が必要です。今は、不祥事を表沙汰にすると部課長の管理責任が問われます。1年に限定し、体質改善を図り、不祥事の表面化を進めるとともに、徹底究明し、ウミを出し切ります。
3.分限処分の徹底実施をはじめ信賞必罰の徹底(1年以内
公務員は法で身分が保証されています。それが歪んだ形で解釈され、職員の間に「少々問題を起こしてもクビにならないから大丈夫」という意識が蔓延しています。この意識を変える必要があります。その為に、仕事を怠る職員、公僕に相応しくない職員は、分限免職を用い、厳罰を処して参ります。

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(2)行政改革の断行

京都市ではすでに全ての事務事業について事業評価を実施し、必要最低限の人員配置がなされていると言われてきましたが、その後に、私の再三の要望によって「まち美化事務所」の職員削減が示されました。このことは、未だに定員削減の余地が残っているということを示したものであり、今後も引き続き定員の見直しを行います。一方で、行政の仕事がますます専門特化してきている今日、他の政令都市が進めているように、専門職採用(例えば児童福祉司など)を導入します。小さな政府をつくっていくうえで、民間活力の導入は当然の流れであり、今後、事務事業(例えば支払い事務や旅費事務等)など様々な分野で、大胆にアウトソーシングを実施し、業務の効率化を進めます。一方で、団塊世代の大量退職などによって、専門知識や様々な経験を有した多くの有能な市民が、社会貢献の場を求めています。私は、こうした市民の力を積極的に市政に活用するつもりです。

4.事務事業のゼロベースからの検証と定員の削減(4年以内
全ての事務事業を一から見直し、「職員が直接やらねばならない業務(人事管理や税金の配分業務など)」、「民間委託で対応可能な業務(ごみ収集事業など)」、「有償ボランティアで対応可能な業務(受付業務など)」「行政自身が行わなくてもよい事業」の4種類に分類し、最低限の人員配置を行い、民間委託の拡大、有償ボランティア制度の導入などにより行政のスリム化を実現します。
5.有償ボランティア制度の創設および導入(2年以内
京都に眠る叡智を有効に生かす、定年退職後の雇用創出、様々な観点で、人材の掘り起こしを行い、市民が参画する市役所づくりを進めます。経済、文化、教育、様々な市役所のフィールドで活躍して頂き、行政のスリム化を進めます。
6.職員の大幅削減と新規採用の抑制(4年間で2000人削減目標
団塊の世代の大量退職時期にあわせて大幅な職員の削減を行います。また、一度採用すると職員を削減することが困難なことから職員の新規採用を必要最低限に抑え、仮に後年、必要性が生じた場合、中途採用枠を拡大し対応いたします。削減分の対応策として、有償ボランティアの活用、嘱託職員の採用、民間委託の拡大を進めます。
7.人事評価制度の確立と部分的成績主義の導入(2年以内
現在、管理職に実験的に導入している人事評価制度を全職員に拡大し、「頑張った職員は評価される」「高いミッションを達成した者は評価される」といった職員の業務意欲を高め、また逆に「一生懸命汗をかかない職員は評価が下がる」といった職場環境を整備します。部分的に期末手当等にそれらの業績を反映して参ります。
8.窓口サービスの時間延長・土日の開庁(2年以内
市役所は市民の役に立つ所でなくてはなりません。市民が不便に感じる市役所では意味がありません。職員の変則勤務を柔軟に生かし、コストをかけることなく、窓口業務の時間延長および土日の開庁を実施いたします。
財源変則勤務を弾力的に応用し、費用負担ゼロで実施致します。

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(3)財政再建

財政再建を市政の最優先課題にしっかり位置付け、財政非常事態宣言下からの脱却を進めます。各種団体や事業への補助金制度については、その期限を付する、いわゆる「サンセット方式」を設けます。さらに、区役所については、業務・組織を抜本的に見直し、窓口のワンストップサービス化を図るとともに、区役所間で重複して行っている業務の集約化や民間委託化を推進することにより、一層の効率化を図ります。ごみ収集事業をはじめ様々な分野で、引き続き民間委託化を促進します。既得権益につながりやすい出資法人については、抜本的に組織の見直し、統廃合を進めます。そのほか、市民の叡智によって、新規財源の確保に向けた検討も始めます。

9.経営戦略室の設置(1年以内
危機的状況にある京都市財政の建て直しを図るため、財政再建優先の行政運営を進めます。そのため、庁内に経営戦略室を新設し、コスト削減、新規財源確保、また外郭団体の統廃合に至るまで、抜本的な財政再建策の検討とその実行監視を行います。
10.京都高速道路・地下鉄延伸の一時凍結(1年以内
厳しい財政状況の中で、大型公共工事は行いません。また、一方で車の流入を促し、一方で歩けるまちをつくるといった都市交通計画に矛盾が生じています。ビジョンを明確にした上で、論じるべきであり、いずれにしても当面の事業凍結は必須であります。
11.区役所のワンストップサービス化(4年以内
区役所の業務・組織を抜本的に見直し、総合窓口の仕組みを構築(窓口のワンストップサービス化)するとともに、電話受付、郵送業務、入力業務など区役所間で重複して行っている業務の集約化や民間委託化を推進することにより、一層の効率化を図ります。
12.京都版アダプトプログラムの実施(4年以内
アダプトプログラムとは 、アメリカで道路のごみ清掃の予算削減のために導入されて以来、各国に広まっており、国内でも数多くの導入例があります。市民や企業・団体に公共施設をお任せし、一定期間継続して自主的に清掃等活動を行ってもらう仕組みで、このような仕組みが「養子制度(アダプト)」のようであることから、命名されています。清掃等活動を行う団体等は、「里親」と呼ばれます。私は、京都市民の良識と叡智を信頼し、「京都版のアダプトプログラム」を作成し、行政のコスト削減を図ります。
13.補助金改革・補助金の自動廃止と事後評価制度導入(2年以内
補助金は一度交付されると既得権益化し、補助目的が現在の需要に適合しているかといった検証が出来ていません。補助金の決定から支出に至るプロセスにおいても一定の基準がなく、支出効果の検証が出来ていません。18000件、200億を超える(16年度決算)補助金は、一旦全面廃止し、重要案件は再度申請して頂きます。その後も3年度毎に事業見直しする自動廃止規定を導入、第三者機関を設置し、プロセスを透明化させ、事後の事業評価もあわせて導入します。
14.サポーター制度等の新規財源確保に向けた取り組み(2年以内
公共の街路樹やベンチ等を結婚やお祝いの記念に寄贈して頂くようなことや、動物園では、入場料とは別に餌代を提供していただくサポーター制度の導入、市の施設での広告収入の確保、ネーミングライツ(施設の命名権)も検討し、新たな財源確保に取り組みます。
15.交通局・水道局の民営化の検討も含めた民間活力の導入 (4年以内
民間で出来る事は民間に任せるという観点で、交通局・水道局の事業の民営化についても、検討を行います。民営化がふさわしくない場合でも、アウトソーシングなど、その他の民間活力の導入を積極的に進めます。
16.国際まんがミュージアム等施設の売却(2年以内
マンガ文化は既にビジネスベースで成り立つことから、厳しい財政状況を鑑みると、必ずしも行政が行うべき事業ではなく、むしろ民間に出来る事は民間に任せるという理念から言えば、民間に売却すべきです。これ以外にも活用されていない市有地や必要性の低い施設の売却を検討します。これによって得られた収入は、教育格差の是正に活用します。

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(4)同和事業の完全終結

平成14年に終結したと宣言された同和行政は、現在も引き続き極めて不公正・不公平なかたちで続けられていたことが、私の調査で明らかになりました。隣保館事業から移行したコミュニティセンター事業では、一部の旧同和地区住民のためにボクシングジムとして占有されていました。また無料で利用できるため、一人一回あたり会議室使用に7500円の税金が使われていることを明らかにしました。このような旧同和地区住民のためだけに与えられた様々な特権が、市民の「逆差別」意識を助長してきたのです。今回こそ同和事業を完全に終結させなければなりません。

17.コミュニティセンター等の全廃(4年以内
コミュニティーセンターをはじめ、学習センター、保健所分室を廃止します。一旦廃止した各施設は、まちかどデイサービスや保育所の拡充など、有効に活用して参ります。
18.市営浴場の市営事業としての廃止(民間売却等)(4年以内
改良住宅の市営住宅化に伴い、旧同和地区にのみ存在する市営浴場を全廃します。可能な限り民間売却により一般公衆浴場として地域の銭湯ニーズに答えて参ります。
19.自立促進援助金の廃止(1年以内
裁判でも違法と認められた通称「同和奨学金」。貸付であるにも関わらず、返済を肩代わりしている当制度を即刻廃止をします。生活困窮により返済出来ない者に関しては、生活保護行政の中で解消して参ります。
20.改良住宅改革(4年以内
旧同和地区を対象にした改良住宅と通常の公営住宅に分けず、改良住宅も市営住宅と同様の運営へ移行させます。住居以外の不適正な入居等を徹底的に調査し改善致します。また、現在もなお続いている地区改良事業は、期限を区切り、速やかに終結させ、空地に関しては、民間、市民へ定期借地権つきで貸し出し、市民の流入を図って参ります。

2 明日の京都市に向けた6つの重点施策

(1)女性が安心して働け、子育てができる環境づくりを進めます(子育て・就労対策)

旧同和地区には手厚い行政サービスが残っているのに対して、一般の市民が受けられる行政サービスが乏しいのが京都市の実態です。私は、これまで同和事業に投じてきた税金を用いて、女性が安心して働け、子育てしやすい環境づくりを進めます。そのために、延長保育の拡充、待機児童ゼロに向けた取組みを進めます。また、児童手当の大幅拡充を国に要望します。さらに、全ての小学校区に学童保育の受け入れ環境を整備します。同時に、一時保育・24時間保育の拡充を進めるほか、新婚子育て向けの住宅支援制度の創設を検討します。働くお母さんが便利なよう、役所の窓口サービスの時間延長を図ります。さらに、児童虐待への対応力を増強します。

21.保育所待機児童ゼロに向けた取り組み実施(4年以内
保育所の増設を進め、待機児童ゼロに向けた取組みをスピードアップします。
財源コミュニティーセンターの施設転用・市有地・市施設売却費用を充当
22.一時保育・延長保育の拡充(順次拡大
お母さん方の要望の高い一時保育・延長保育を拡充します。
財源補助金改革等財政再建策による削減費用を充当
23.一学区一学童保育の設置(4年以内星
児童館の整備にあわせて学童保育所を設置する今のやり方では、働くお母さん方のニーズに応えられません。私は、まず一元化児童館の方針を転換し、児童館の整備に先行して、緊急的に求められる一学区に一つの学童保育所の設置を実現させます。
財源一元化児童館建設費用分を充当・空き教室等の施設転用により軽減化
24.児童手当の拡充を国へ要望(1年以内
今の児童手当の額では、子育てのインセンティブにはなりません。大幅に増額して、子供の多い家庭の「経済援助」になる程度まで増額することを国の責任として行うべきです。国への要望を行います。
25.児童相談所の機能強化(4年以内星
児童虐待などの問題に、専門家が関われるよう児童福祉司を児童館に配置するなど児童相談所の機能強化を図ります。
財源職員の定数削減費用より充当
26.子育て世帯の公営住宅優先入居実施(2年以内
子育て世帯で住宅に困っていらっしゃる家庭を対象に、公営住宅の抽選倍率を高めるなど、優先入居の実施に向けて取り組みます。

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(2)桝本市政12年間の「格差教育」を是正します(教育)

教育委員会出身の桝本市政は、その12年の間に、一定の成果をあげてきたように見えますが、実態は教育委員会事務局主導のトップダウン行政により、教育現場は翻弄され、都心部と周辺部で大きな「教育格差」が表面化しています。現場の地道な努力により、PFI事業や御所南小学校・西京中高一貫校、堀川高校など一部のめだつ施策に、大幅な資金の投入がなされ、ほかのところは予算の削減で悲鳴があがってきています。こうした教育委員会主導の行政を、引き続き継続させるかどうかの選択が問われているのが、今回の市長選挙の特徴でもあります。

また公私間格差も同様であります。私は、現場の先生方の声に十分耳を傾け、先生方の自主的な改善の取り組みを尊重した運営を行います。また、30人学級の普及にむけて取り組みを強化するとともに、退職教員や卒業生、社会人などを嘱託教員として活用し、各地域で土曜授業を復活させることを検討します。また、児童虐待対策として児童相談所に専門職を配置することや、虐待された児童をお預かりする一時保護所の増設など児童虐待対策の強化を図ります。

27.土曜日授業の復活(4年以内
退職した先生や卒業生、社会人などを嘱託教員として活用し、既存の先生方に負担とならないように配慮しながら、各地域で土曜授業を復活させることを検討します。
財源「30.嘱託職員の大量採用」の項に掲載
28.30人学級の早期普及(4年以内
30人学級の普及を早期に実現します。
29.社会科教育の充実(2年以内
中学校の社会科三教科(地理・歴史・公民)を通じ、最後までしっかり習ったと答えた生徒は全体の3分の1にしか過ぎなかったことが私の独自調査で明らかになりました。「飛ばし・中抜き」の常態化の一端が明らかになりました。これからの京都、日本を背負っていく子供たちにこうした科目の学習は非常に大切です。現場の先生方のご意見も伺いながら、こういった問題を克服して参ります。
30.嘱託教員の大量採用によるサブ担任制の導入(4年以内
先生のOBなどを嘱託教員として大量に採用して、学級の担任を複数制に改め、生徒への目配りと教師の水準向上に努めます。
財源市施設の売却費用、職員定数削減費用より充当 

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(3)高齢者や障がいのある方の不安の解消を図ります(高齢化対策・医療・介護)

元気で生きがいを持って、はつらつとした第二の人生を過ごして頂くためのインフラ整備を重点的に行って参ります。高齢者や障がいのある方がご自宅で安心してお住まいになれるよう、民間アパートを高齢者向けの賃貸住宅として供給する高齢者向け賃貸住宅や、ご老人が安心してアパートを借りられる安心住宅制度を創設します。また、公共施設や駅・道路等のバリアフリー化を促進するとともに、改良地区にある施設を広く一般が活用できるようにした上で、「まちかどデイサービス拠点」などとして活用します。さらに、安心して高齢者介護サービスを受けられるよう福祉事業者の経営安定を支援します。

31.予防医療の拡大(4年以内
医療費の増大に歯止めをかけるため、病気にかかってから治す医療から、病気にならないようにする予防医療を進めていきます。
32.人材ボランティアバンクの創設(4年以内
団塊の世代の大量退職に伴い、今その受け皿が求められています。市民の叡智と経験を社会で再び生かして頂けるように、ボランティア(有償含む)で協力していただける市民の方を登録する「人材ボランティアバンク(ボランティア版ハローワーク)」を創設します。
33.まちかどデイサービス拠点の実施(4年以内
旧同和地区のコミュニティセンターや、地区の公民館などを活用し、「まちかどデイサービス拠点」として、お年寄りの方々が集う場を設けます。
財源コミュニティーセンターの施設転用などで拠点整備いたします。
34.後期高齢者医療制度の国への負担割合の拡大要望(1年以内
昨年の法律改正により、今年の4月から「後期高齢者医療制度」が導入されます。そうなると、75歳以上の高齢者の方々は、現在加入している国保や健保を脱退させられ、後期高齢者だけの独立保険に組み入れられます。そして、すべての後期高齢者が保険料の負担を求められ、京都府の場合、平均年額 82,500円(月額6,875円)が、「年金天引き」で徴収されるようになります。介護保険料とあわせると、多くの高齢者が、毎月1万円以上を「天引き」されるのです。ますます、高齢者の方の負担が増加しまう改悪です。私は、この制度をもっと国民の皆様に説明し、理解を得ると共に、国の負担分を増やし、お年寄りの負担を減らすよう国に強く要望します。
35.公共施設・駅・道路のバリアフリー化を促進(4年以内
お年寄りや障がい者の方が、安心して街に出られるよう、公共施設や駅、道路などの段差の解消やエスカレーター・エレベーターの設置を促進し、市内のバリアフリー化を促進します。
財源大型公共事業の凍結による削減費用より充当
36.介護・福祉事業者の安定経営(4年以内
実際に介護サービスなどの提供を行っている事業者(社会福祉法人、株式会社、NPO等)が良質なサービスが提供し続けられるよう、現場の方々の意見をお聞きし、経営の安定のための施策を検討します。
37.高齢者向け賃貸住宅の供給・安心住宅制度の導入(4年以内
お年寄りが安心して入居できる高齢者向けの賃貸住宅については、国の助成制度を活用して、供給戸数を増やし、病院の近くや買い物施設に近いところで住めるようにします。また、一般の賃貸住宅でも、高齢者の方の入居を拒まない良心的な賃貸住宅を「安心住宅」として市が認証して、情報を提供します。

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(4)京都らしさを生かしたまちづくりを進めます(都市・住宅・交通・まちづくり)

高齢化社会の進展や、地球温暖化防止のために、京都らしい「歩いて暮らせるまちづくり」を促進します。そのため、中途半端な取組みとなっている都市交通施策に関して「京都の都市交通ビジョン」を多くの市民や専門家の参加のもとに策定します。また、市バスや地下鉄の乗り換えの無料化など、公共交通機関の利用を促進するとともに、これまで邪魔者扱いされてきた自転車についても、重要な市民の足として積極的に位置づけ、必要な自転車駐輪場の整備を進めます。

また、新たに成立した新景観政策は、京都らしさを残していく上で大変、前向きな制度ですが、現実には、いくつかの課題を残しています。特に、景観条例の細則については、多くの関係者の合意を取りながら全面見直しを図ります。

地震に対する防災対策については、戦前の木造住宅が多く残る京都のまちの特徴から、一旦、大きな地震がおこったら、大規模な被害が生じます。このように特に遅れている住宅の耐震化については、耐震診断への補助や改修工事への補助制度を検討します。当然、学校や公共施設の耐震改修は促進していきます。また、こうしたまちづくりは、行政主導で進めるのではなく、市民の意見を聞きながら積極的に市民参加を得た上で進めていきます。

39.駐輪場の大幅整備(順次拡大星
公共交通網の弱い京都市は、他都市と比べても自転車の利用が多く、市民の重要な「足」となっているにもかかわらず、駐輪場の整備が進んでいません。これでは自転車を使う人が、「後ろめたい」気持ちで駐輪をせざるを得ません。民間や住民の力もお借りして、思い切って大幅に駐輪場を整備します。
財源大型公共事業の凍結による削減費用より充当
40.市バスの乗り換え無料化(2年以内星
経営効率を高めるため市バスの路線が短縮化する中で、バスや地下鉄を乗り換える必要が増加しています。乗り換え無料化を推し進めることにより、公共交通機関利用者の拡大を図ります。
財源更なる民間活力の導入による削減分を中心に収入減を補填
41.防災対策(4年以内
京都の中心部は、戦前の木造住宅が多く残っているため、大きな地震がおこったら、大規模な被害が生じます。特に遅れている住宅の耐震化については、耐震診断や改修工事への補助制度を創設し、町屋でも安心して住むことのできる防災対策を進めます。当然、学校や公共施設の耐震改修は促進していきます。
財源大型公共事業の凍結による削減費用より充当
42.景観条例の地区指定等細則に関するの再検討と再構築(4年以内星
景観政策については、原則として大いに賛成でありますが、運用に関しては多くの矛盾を抱えており、現実に現場では多くの問題が発生しております。よりメリハリの利いた地区指定の検討や一律的なデザイン基準の見直し、審査過程など、十二分に市民、専門家を含め議論を進め、その政策を現実に機能する制度に見直しを行います。

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(5)京都の特性を生かした産業づくりを行います(産業政策)

京都という都市の奥行きの深さが、現在に通じる先端産業を数多く生み出す基盤になっていると言っても過言ではありません。そうしたことを生かし、任天堂や京セラなど数多くの先端産業が育まれてきました。最近では、京都大学の山中教授らが、ヒトの皮膚細胞から、「万能細胞」を作ることに世界で初めて成功しましたが、今後、この再生医療の分野で大きな市場が生まれる可能性があり、京都をそうした知的産業の拠点にしていきます。

同時に、フットワークの軽い中小企業が産業の裾野を形成しているのが日本の強みと言われるように、中小企業の育成を支援する必要があります。

伝統産業の分野では、全国的に新たな「和ブーム」が到来しつつあります。この好機を生かし、生活の中に「和」を定着させる様々な取組みを展開します。温故創新をキーワードに、新たな京文化の構築と発信を進めて参ります。

また、観光客5000万人構想の下、加えて経済波及効果がより一層実感できるような取り組みを進めて参ります。

食の安全に対する関心が一層高まっていますが、京の伝統野菜など、「京都ブランド」の普及と商品開発の振興に力を入れます。

43.南部・高度集積地区の開発と発展(4年以内
車による交通条件が良くなる南部の高度集積地区は、そのポテンシャルアップを活用して、機能の集積を促進します。政策的整合性の取れない生産緑地指定等の調整、トップセールスによる企業誘致など様々な施策を展開します。
44.中小企業支援融資制度の継続実施(1年以内
中小企業が元気になってはじめて、まちが元気になります。私は、これからを担う若い経営者の皆さんと一緒になって、京都の中小企業のあり方を具体的に検討していきます。当面は、中小企業への融資制度の継続実施を行って参ります。
45.観光客による経済波及効果の向上(4年以内星
京都の観光客は、好調に増加してきていますが、そろそろ量から質への転換を図っていくべき時期に来ています。今後は、量は増えなくとも経済効果の高い、そして観光客の満足度の高いサービスを提供していく必要があります。見る観光から体験型観光へ、日帰りから滞在型観光へ、更なる富裕層の獲得など具体的に経済効果の生み出せる政策を打ち出して参ります。また、そうしたことに意欲のある事業者を増やしていくため、アイデア募集や顕彰制度を導入します。
46.食の安全・伝統野菜(京ブランド)の振興(順次拡大
「食」の安全が脅かされている今日、市民の皆様の不安を解消するため、食品安全の監視体制を強化するとともに、消費生活相談機能の強化も図ります。同時に、京都ブランドが好評な伝統野菜についても、その普及とブランド価値の向上対策を検討します。

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(6)地球温暖化防止対策を強めます(環境問題)

この京都の地で1997年12月に開かれた「気候変動枠組条約第3回締結国会議(COP3)」で取り決められた京都議定書は、いよいよ、今年より拘束期間に入ります。にもかかわらず、わが国の二酸化炭素排出量は、増加傾向にあります。京都は、議定書締結の都市として、全国のモデルとなるような取組みが必要です。そのため、バイオディーゼルの推進のほか、自動車の都心への乗り入れ規制、ロードプライシングなどについても検討します。さらに太陽光発電やバイオマスなどの自然エネルギーの活用を普及します。

また、熱帯夜が増える今日、ヒートアイランド対策の強化も必要です。そのため、鴨川などの「風の道」の形成や、河川の浄化のほか、林業振興や里山保全、公園・緑地の整備、市街地の緑化など、様々な対策を講じます。

47.太陽光発電やバイオマス等のエネルギー活用普及(2年以内
京都の市バスでは、各家庭から出る使用済み天ぷら油などの廃食用油を再生したバイオディーゼル燃料を用いたバスを一部で運行していますが、さらに採用台数を増やすとともに、廃食用油の回収体制も強化して、積極的に対外的にアピールしていきます。また、公共施設などに太陽光発電設備を設置し、化石燃料を使用しない自然エネルギーの活用を促進します。
財源ゴミ袋有料化に伴う環境対策費より充当
48.レジ袋税の導入検討(4年以内
レジ袋については有料化の取組みが進んでいますが、さらに環境問題への意識を高めていただくためレジ袋税の導入について検討します。
49.マイカーの都心部乗り入れ規制等の検討による自動車利用抑制(4年以内
市民生活の中で温暖化対策に有効なのは、基本的には化石燃料の消費を減らすことです。そのために各種の方策を講じますが、車の集中している都心部への乗り入れ規制は、その効果が大きいと考えられます。また、同時に都心を歩いて回遊する機会も増えます。社会実験などでその効果を検証し、市民に納得できる形で、温暖化対策を進めます。
50.ハイブリッド車などの大量普及をめざす「京都版低燃費車利用ルール」の策定(4年以内
乗用車の燃費は、ハイブリッド車など自動車メーカーの技術開発により、大きく向上していますが、京都におけるハイブリッド車の普及台数は未だわずかです。今後、自動車によるCO2排出量を削減していくためには、ハイブリッド車に代表される低燃費車の大量普及を図ることが必要です。このため、自動車の購入、利用など各段階において、低燃費車が優先的に扱われるような「京都版低燃費車利用ルール」を策定し、低燃費車の大量普及を推進していきます。

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