去る5月30日、定例の5月議会が閉会しました。とても穏やかな議会でした。というより、それ程話題になるよな議案もない、そんな平和な?議会でした。そんな中、議論を呼んだのが、「無所属議員の議会内発言」についてでした。
かねてより、幾度と議長をはじめ関係理事各位に「無所属の発言を認めるように」との申し入れを行い、協議をしてきました。待てど暮らせどこの提案は受け入れられず、というより問題が先送りにされてきました。そこで、5月議会において、「会期中に最終的な結論を頂きたい」と議長に強靭に迫ったことで、この議論が一気に勃発したというところです。
ちなみに整理をしておきますと、私は、京都でたった一人の無所属です。その理由は、地方自治は政党政治をする場にあらず!無所属系の人間が、中央の政党にお伺いを立てずに独自の見解を地域の為にすべきだという持論をもっております。事実、京都以外で無所属会派のない議会は他にありません。
しかしながら、京都にはそんな認識はなく、無所属とは政党から公認をもらえなかった人間の行くところという大変消極的な無所属という認識しかありません。それは、私は違うと思う。上記の理由に加え、今の政党に理念を見ないし、共に歩みたいと思える政党は今のところ私にはありません。だからこそ、無所属なのです。
ただ、一点大きな弊害があります。「無所属だと仕事ができないんじゃないの?」といった問題です。当選当初は、随分他の議員からも言われました。「会派に入らないと質問もロクに出来ないんだから、早く入れ」と。でも、そのとき思いました。こうして無所属から仕事を奪い、京都に無所属が根付かなかったんだと。
それで諦めたら全て終わりです。出来ないからといって諦めるには早すぎる。出来ないとは誰が決めたのか?出来ないなら出来るようにすればいい。そんな思いで3年間経ちました。随分、辛い思いも腹ただしい思いもしました。悔しくて涙を呑んだことも数知れず。
石の上にも3年。過日のゴミ問題のように、他の会派が同調してくれ、進むべきこともありました。緻密な調査で風穴をあけることも出来ました。そういう意味では随分当初に比べ無所属でも仕事が出来る環境が整備されました。
しかし、最大のネックは、本会議で一般質問ができないという問題でした。議会での発言権が剥奪されていること。この権限を取り戻すこと、そしてゆるぎない無所属の地位を確立すること。これは当選当初からの課題でした。当選当初の活動報告を読んで頂ければ分かって頂けると思います。
そもそも、議員の発言権を認めないこと自体、極めて異常な事態なのです。政治にはいくつかのルール、つまり原則が存在します。それは、憲法の理念を十分に配慮されたもので、あまりに当たり前のことなので、法律としても定めていないルールです。
その中に、議員平等の原則(議員は権限、機会、自由、報酬その他全てにおいて等しく平等でなければならない)と発言自由の原則(市民によって選ばれた議員は議会において一定のルールの下、自由に発言することが出来る)というものがあり、これは当然のこととして定義され、それに則り、標準会議規則というものが存在します。
発言させないという事は、当然これらに反する行為であり、認めがたい事実なのです。再三に渡り、議会人にこれを説くことで一定の理解が得られたと思っております。
結局、今回の5月議会で、議長より「京都市政上認めてこなかった無所属の発言についてだが、9月ないし11月に村山君の議会での質問を行って頂くことに決した」との内諾を頂戴しました。正式には9月議会当初の議院運営委員会で決定いたしますが、事実上、出来ることとなりました。
随分かかりましたが、やっとその目標は達成することが出来ました。大変嬉しい思いと、やっと皆様とお約束した一つの課題が達成できたことをご報告申上げます。