このたび2月議会公営企業予算特別委員会において村山は交通局と交通局のOBによって構成される組織交通局協力会の癒着について言及致した。
これは、今日まで議会において、細部に渡って言及されることがなかった、まさに交通局にとって聖域とされてきた組織である。
そもそも交通局協力会とは、昭和35年に交通局職員の退職後における雇用の確保と、局職員としての知識と経験を安い人件費で有効に活用する為に作られた組織である。その理念と方針は大変評価に値するものだが、実態は、極めて不透明な部分が多く、我々市民の税金の使途が不明瞭であると感じざるを得ない問題がここにあった。
一年間で交通局から交通局協力会へ業務委託の代金として約17億円が拠出されている。そのうちの大半は、民間を排除し、交通局が独自の判断で試算した金額が支払われている。
本来、市民の税金を預かり運営する行政は、特殊性のあるものを除き、入札を行い市場の中で適正な価格で発注し、一円でも税金が有効に使われるように努めるのが筋である。入札においても、談合が行われ問題となるが、この場合は、それ以前の問題である。ただ、身内組織である協力会と馴れ合いの契約を結んでいる実態がある。これは、由々しきことである。
質疑の中で入札を行わない理由として「OBのような経験と知識を兼ね備えた人間が業務遂行にふさわしい」との答弁だったが、営業所の掃除や車の誘導のどこがOBである必要性があるのか、到底納得のいくものではなかった。
また、具体的な業務について、バスの誘導業務に時給1958円を支給し、直接現地に赴き調査をした所、1人で遂行できる業務に2名の人員を配置していたことが発覚。ちなみに民間バスなら時給800円程度で1人で行っている。
また、通常民間バス会社なら運転手が直接行っている燃料補給業務(バスに燃料を入れる係)にも、九条営業所だけで4人配置。強引に仕事を創出しているとしか考えられない。また、勤務の実態は8時間勤務とし、一日分の日当を得ていながら、実働は4時間程度に留まるということが明らかになった。
しかも、それが何十年とおざなりにされ続けてきた点にも厳しく言及。
市長総括では、さらにひどい癒着構造を暴露、厳しく追及した。
なんと駅構内売店やコインロッカーの売り上げはほとんどは協力会に。
駅構内の民間への賃貸はワンブースざっと月額70万に対し、協力会委託の売店一軒あたりの交通局の収入は月額たったの約6万円。他にもロッカーの売上の交通局と協力会の取り分は1:4。一体どういうことか?!
また、宝くじ売り場に至っては、協力会をスルーして発注し、協力会は何もせずに賃貸収入の80%を受け取っており、交通局もそれを認めた。
予算不足といいながら、もたれあいによる癒着構造。とりあえずは改善の検討が約束された。今後の局の対応に期待したいものである。