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No 09 「2月議会を終えて」

今回の議会の争点は値上げ。敬老乗車証の有料化に始まり、国保料の値上げ、保育所を始めとする京都市保有施設の使用料が軒並み値上げされるという「値上げ」という言葉がキーワードになった議会でした。特に今回最も注目を浴びた条例が前記の「敬老乗車証の有料化」であったと言えます。

この点に関しては、賛成した与党会派全て(私も含めて)があまり声を大にして触れたくない点かもしれませんが、だからこそ、あえてこれを中心に申し上げたいと思います。

まず結論から申しますと、全体的な値上げは、やむをえないというのが率直なところです。その論拠は下記のふたつに集約できます。

行政の役割を縮小させていく
今、時代の流れは「官から民へ」という言葉に代表されるように、行政の役割を縮小させていくことです。そういった背景から今後は受益者負担の原則(利益を受ける人間がそれなりの負担をする)というルールによって運営されるべきです。今回の議案を例にとってみても分かるように、一部の方が使用する施設を皆さんの税金で賄うのは好ましくない、多少の税金を投入することはやぶさかではないが、使用する一部の人にも相応の負担をしてもらおうという発想です。
税金を払う人口が激減
現在の年代別人口構成や所得構成から考えて、今後将来、税金を払う人口が激減し、それを享受する人口が大幅に増加する。となると、当然現状の施策、特に福祉施策は縮小せざるをえない。という観点から、広く薄くお金を集めなければもたない。これは介護保険料しかり、消費税しかりであります。

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したがって、いずれにせよ、こういったことから値上げはやむをえないというのが現実です。ただ、正直なところ、時期尚早である感は否めません。いずれ値上げは避けられないと思うものの、値上げは最後の手段。行政は精一杯努力した上で、行うべきものです。

市民もそれならばと理解してくれる。無駄遣いばっかりしてる人間が「飯も食えない」と嘆いたところで、周りは聞く耳を持たないのと同じです。そういった意味で、まだまだ削ぎ落とすぜい肉をもつ京都市政が値上げを持ち出すのは尚早なのだとも感じています。

本当に苦渋の選択でした。市民感情としては、正直納得できないし、時期尚早だと感じます。しかし、近い将来やらざるを得ない問題であり、また、何千人もの人員削減を行ってきたスリムアップに対する京都市の努力は、満足でないものの一定の評価もできる。そんな狭間での本当に苦しい決断でした。

但し、市民に対しそれだけの負担を負わせるのです。だからこそ行政にはそれ以上の負担を負って頂き、今まで以上に必死の覚悟で無駄なぜい肉を削ぎ落として頂く。それを条件に本件に対し可決を致しました。

行革の両輪である行政のスリム化と受益者負担。本件以降、今後は今までに増して行政の無駄なコストカットに取組んで参ります。何卒ご理解を賜り今後ともご指導の程宜しくお願い申し上げます。

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