それでは、進行します。村山委員。
委員会も、もう6時間になって参りましたので、大体議論も出尽くしたかなという風に思っているんですが、ちょっと1点だけ、もう少し議論を深めておきたい部分だけ質問をさせていただきます。
過日の代表質問、湯浅委員の代表質問だったかと思いますが、そちらでも少し指摘をされた話でございますけれども、いわゆるこの病院に対する公営企業法の全部適用についてというようなお話をされていたかと思うんですが、少しちょっとそのときの御答弁では分かりにくかったもんで、改めてお伺いをしたいと思うんですが、現在、全部適用に関しては検討をされている段階なんでしょうか。されているとしたら、具体的にどういった検討を進めていただいているんでしょうか、お願い致します。
病院の経営改革の手法と致しまして、今御指摘のございました地方公営企業法の全部適用でありますとか指定管理者の方法でありますとか、そして、PFIの手法、こういったものがあるという風に理解しているところでございます。
市立病院におきましては、今現在、先ほどから議論されておりますように、PFI手法によります民間事業者とのパートナーシップによりまして民間の経営ノウハウ、効率性なんかを採り入れた形で病院経営を改善していきたいという進め方をしておりますので、そういった効果を見合せながら、今後先ほどおっしゃっていただきました全部適用なんかについても併せて検討していきたいということで、まず、PFIの方をスタートしていきたいという風に考えております。
PFIを進めていただいているのは非常にいいことだと思いますし結構かと思いますが、PFIを進めていくことと、この公営企業法の全部適用をするのって、全く次元が違う話じゃないかという風に認識をしております。
ちなみにですけれども、これ、答申に出ています、京都市の医療施設審議会が出していただいている、これ、16年の9月、丁度3年前に出していただいた答申でございます。こちらの答申にも、この公営企業法に基づく全部適用化を検討していくべきですよということが言われております。
私も、以前、この委員会の方でも全部適用についてどうするんですかという質問をさせていただきました。そのときに、じゃ、検討していきますよという答弁を頂いているわけでございます。
したがいまして、PFIが終わってからやりますよという話は検討しているうちに入らないと思うんですね。本当に検討されているんですか、その辺、もう少ししっかりと御答弁いただきたいと思います。
委員御指摘のとおり、病院事業の経営形態の在り方につきましては、中期経営計画におきましても、他の自治体病院においては、いわゆる地方公営企業法に基づく全適の取組や独法の取組などについて動きがあります。
そのため、病院事業の在り方そのものについても様々な議論が行われているところでありますけれども、この中期経営計画に定めた22年度までには一定見解はまとめたいと考えております。
しかし、一方で、今、正しく重複しておりますPFI事業もございますので、経営形態の在り方の全適とPFI事業とは別問題だということは確かにおっしゃるとおりでございますけれども、そのことも含めまして検討を進めたいという風に本会議の方で市長から答弁したところでございます。
これ、別にこの場所に限ったことじゃないと思うんですけれども、検討する、検討すると言ってなかなかものが前に進んでいないのがよくある話でございまして、それを殊更取り立てて言うつもはないですけれども、検討を進めると言うんで、やっぱり検討を進めていただきたいなという風に思うんです。
以前、御質問させていただいたときに、私、院長先生に、院長とは一体何なんだというような御質問をさせていただきました。その、要は、医師の中の筆頭医師なのか、それとも、600数十人という職員を束ねていく経営者なのかというような質問をさせていただいたわけでございます。そのときは非常に困っておられましたけれども。
改めて、今日のやり取りを聞いておりますと、やっぱり院長先生は的確な御答弁をされるし現場のことをよくよく御理解をいただいているなと、正にそういう意味では医療のプロとして本当に市民の皆さんの命を救うんだというような思いで熱心に取り組まれているということを本当に今日改めて感じました。
そういった観点からいきますと、ちょっとこれはストレートに素直にちょっと院長先生の御意見を伺いたいんですけれども、これだけの多くのことを院長先生が一生懸命考えられて医療現場に足を踏み入れられて、日夜、どうしたら良くなるんだろうということを医療のプロとして取り組んでこられていると思うんです。
今の段階ではこれでやっていると思うんですが、将来、院長先生が、後20年も30年もこの院長がされているわけではないと思いますので、後々、後任の方に替っていかれたときに、本当に院長先生という立場で経営もしっかりと見て、それ以外の患者サービス、医療サービスということも全部見てということが現実的には可能なんですかね。できるのか、できないのか。院長はできると思います。
ただ、現実問題としてちゃんと分業してやっとった方が、本当は効率がいいんじゃないんですか。その辺、ちょっと、これは、御意見として院長先生から承りたいと思います。
個人的意見だということで話させてもらいます。
一部適用と全部適用の違いというのは私自身が認識しておりますのは、人事が今よりは楽になると。ただ、その分、給与とか人事管理は病院で全部することになります。それ以外はほとんど同じような状況であるという風に理解しておるところです。
そうしますと、実際に全部適用になっていく病院が自治体病院の中にたくさんありますけれども、一時、武弘道先生が言われたような、川崎市の病院事業管理者の先生ですけども、全部適用にすれば黒字化するというような言い方をされておりましたけども、実際には事実はそうではございません。
要は、きちっと内部の管理ができているかどうか。経営的にどういう風に議論を進めているかというところがしっかりしていなければ、単に全適するだけでは黒字にはなりません。
今、都道府県立病院が採っている方向は独立行政法人の方向という風に認識しております。ですから、そういう点では、全適だけじゃなく独法化を視野に入れるという中で議論を進める必要があると思います。
PFIは全く違う部分になります。ですけど、今ばらばらで委託しているものが一まとまりになればと思いますし、実際にSPDを導入しまして、民間業者ですけど、公がやっていたらずさんであった部分が非常にしっかりと管理できるようになりました。ですから、民間は、もうけだけを考えているわけではなく管理をしっかりさせるという点でのチェックもしておりますし、これ、SPDを含めた委員会を病院でやっております。
業者を入れる中で議論するという、そういう業者と病院とが常にタイアップしながら、問題点を探しながら議論していくというのが、PFIのときにはどうしても必要になってくると思います。それと、全適にするのか独法化にするのか、それによって病院の方向性はまた変わってくると考えております。
個人的な御見解ということで言っていただきましたけども、僕、すごい同感です。そのとおりだという風に思いますし、当然、この全適用したところで、そこに立つ人が無能であれば、今よりもっともっと悪い方向になるのは当然でございます。
ただ、飽くまで、それだけの権限を付与してフレキシブルに動ける効率的な運用ができますよねということを導入していくことが大事だという風に思っておりますし、おっしゃるように、独立行政法人という考え方も僕はあると思いますし、それも視野に入れたらというお話をいただいておりましたけれども、僕はそれでいいと思うんです。
ちょっと、どちらがいいかということも含めて、僕は、どちらかと言うと、全適の先にある話なんかな、独立行政法人はという認識をちょっと私はしているわけですけども。そういう話をもっと庁内できちっとしていただきたいなということなんです。
今持っていらっしゃる御見解というのは、私は、そういう意味ではすばらしいと思いますし、具体的に診療科別のちゃんとした損益計算ができるようにしてくださいねという、これも以前から申し上げておりますけれども、それも、きちっとした経営をやっていくための基盤整備だという風に思っています。
それに関しては、かねてからずっと進めてこられるように、順番に今システムを組んでやっていただいています。そういう意味では、少しずつ、以前よりもいい関係が整備されてきているのかなという風に思っておりますので、改めてでございますけれども、しっかりとそういう議論も、そのPFIが出来上がってから議論するというんじゃなくて、やっぱり議論は同時並行で進めていきながら、どう改革していったら、よりいい、ここに書いてあります、健全で自立した病院経営に努めますという限りは、具体的にそれに対する動きを、いわゆる多方面からいろんな角度から検証を進めていきたいという風に思っておりますし、そういう話もありましたので、今後とも引き続き、よろしく、その辺の御検討も含めてきちっと御対応いただきたいということをお願いして終わりたいと思います。
それでは、以上で保健福祉局に対する質疑を終了致します。理事者の皆さん、御苦労様でした。