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平成19年03月01日
公営企業等予算特別委員会(第6回)

委員長(山本正志)

村山委員。

村山 祥栄

私の方からは2点、質問をさせていただきたいと思います。

まず、1点目は、地下鉄事業、高速鉄道事業の予算についてでございますけれども、バスの方は本当に50パーセントまで管理の受委託を進めていただきまして、おかげさまで旅客者数も随分とルネッサンスプランの当初の予定よりも上回る、非常に好調な推移を見せておられますが、地下鉄の方は、そういう意味でいきますと非常に厳しい状態が依然として続いているという風な状況だと言う風に思います。

その中で、今回、一部駅の職員さんを民間に委託するというような取組なんかも進められて、着実に財政の再建に向けて取組を進められているところだとは思うんですが、ちょっと私が御質問をさせていただきたいのは、やはり一番問題になって参りますのは、長期的な展望になったときの、いわゆる建設企業債の償還をどうしていくのかと、これが非常に大きな問題であるという風に思っております。

こちらの、頂きました特別の参考資料を見ておりますと、随分とたくさん金利の高いものがたくさんお借りをされているようでございます。今回、136億円、借換分が、いわゆる公営企業の公庫の方からの分を借り換えるということでお話が出ておりますけれども、昨年の12月に総務省が出されました地方債計画、こちらの方で、新たに政府資金の繰上償還ということに対しての指標が新たに出ております。

ちょうど12月に昨年出ていると思うんですけれども、ここで随分と今までこちらの方から、逆に何とかして借換えをさせてほしい、高い金利を何とかしてほしいということでお願いをされていたことがやっとそういう意味で実現をしてきたのかなという風に思うわけですけれども、この政府の方の方針として、具体的に今どういう形になっているのかということと、それに対して、今、企画総務部経営健全化担当部長(西居智司)としてはどういう準備をされているのかと、多分予算にはまだ組み込まれていないと思うんです。

したがいまして、ちょっとその辺の状況からお聞かせいただきたいと思います。

企画総務部経営健全化担当部長(西居智司)

借換債についてのお尋ねでございます。

今回の国の予算措置の中で、公営企業金融公庫の高金利債につきまして、従来から借換えを認められておりましたが、これが6パーセント以上のものから、今回、5.5パーセント以上のものが対象になるということで、今把握しております。

また、財政融資資金債、簡保資金債等を含めまして、こういうものにつきまして、金利5パーセント以上の地方債を対象と致しまして繰上償還または借換えということを認めていくという形で、国の方で方針決定されているわけでございますけども、財政融資資金等の繰上償還については、現在の段階ではまだ十分に条件設定等、細かな状況が分かっておりません。

今回、先ほど先生からもお話のありました136億円の借換債を見込んでおりますけども、これは高金利債の借換えを基本的に対象として考えて枠取りをさせていただいたものでございまして、現在、公庫資金の5.5パーセント以上のものが85億ございます。

この枠全体が頂けるかどうかはありますけれども、我々としては、今回のこの136億の借換債の予算措置をいただきまして、できるだけ柔軟に国の措置を有利に活用できるように取り組んで参りたいと思っております。

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村山 祥栄

そっちの公営企業金融公庫の方の話は分かるんですけど、いわゆる政府資金の分というのは、今のところ、まだ国の方からは全然そういう話がこっちに下りてきていないというような状況なんですか。

企画総務部経営健全化担当部長(西居智司)

繰上償還についての基本的な枠組みは出されたわけでございますけども、個別にどういう団体、どういう取扱いの中で、どの程度のものを対象として繰上償還を認めるのか、この辺りの個別の条件がまだ判明しておりませんので、また、国の予算枠の関係もございますので、今後の中で国との協議等になって参ると考えております。

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村山 祥栄

そしたら、どっちにしても国がしていることなので、国が方針を出してくれないと何もできないと思うんですが、いずれにしても100億円からの利息が発生する非常に高額な、予算の中で大きな割合を占める企業債でございますので、何とか早めに、これ、めどをつけていただいて、できれば、多分これから年度が明けるころから具体的な話が出てくると思うんですけれども、できれば本年度の予算には入っておりませんが、補正を組んででも、1年でも早く返していただいたら、その分だけ財政は楽になりますので、再三国の方にお願いはされていると思いますけれども、重ねてお願いをしておきたいという風に思います。

時間がないので、次に移ります。

バス交通についてお話をしたいと思うんですが、過日、今出川通にLRTを通すんだというような方向性で今お話を京都市の方で進めていただいていると思います。

交通局も御協力をいただいて、社会実験の方に協力をして運行をされたという風に思うわけでございますけれども、あれ、やっておられるのは、今、都市計画局が中心に、京都市の都市交通をどうするんだということでお話を進められていると思うんですけれども、私自身、やっぱり京都市の今の交通体系を司っているのは、京都市交通局をおいてほかにないという風に思っております。

地下鉄とバスを縦横無尽に京都中にくまなく走らせていただいて、それで市民の足が成り立っているという風にございますので、そういう京都市の交通体系を司る交通局として、今回行われた社会実験も含めて、LRT、こういったものに対してどういった御見解を持っておられるのか、また、それによって交通局として、バスを併用していくことに乗り物としてはなると思うんですけども、どういうことが今の段階で考えられるのかというような辺りを少し御説明をいただきたいという風に思います。

企画総務部長(出口博一)

先生おっしゃいましたように、LRTの社会実験についての経緯はそのとおりでございます。

交通局としてはどういう具合いに考えていくかということでございますけれど、先ほどからの議論に出ておりましたように、交通局では現在、市バス、地下鉄のネットワークにより市民の皆様の足を確保するということに強い決意を持って経営の健全化、サービスの向上に取り組んでおるところでございます。

また、LRTのときに議論が出ます、例えばバスの走行環境という問題につきましても、京都府と話をする中で、例えば、駐車監視員制度が出来て参りましたり、2週間前には府警と連携して、四条通において、これは四条段町から祇園までだったんですけど、走行環境を2時間、我々も50人ほど動員致しまして確保したりというようなことで取り組んでおるところでございます。

先生もおっしゃいましたように、このLRTについては市民の皆様方からいろんな御意見がございます。それで、先ほど申しましたように、あるいは、先生がおっしゃっていただきましたように、交通局と致しましては、毎日60万人の御利用客をお運びしているという自負、また責任、当然ございます。

そうした中でこのLRTにつきましては、市民の皆様方の御議論、また、そういうものを十分注意しながら取り組んで参ると言いますか、注目して参りたいという具合いに考えてございます。

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村山 祥栄

やっぱり今回LRTでいろんな話がされているわけでございますけども、一番市民の皆さんが望んでおられるのは、もう繰り返しの話になるので余りしたくないんですけれども、やっぱり定時性の確保ができるかどうかというところが最大の強みであると。

それ以外の所で言いますと、ほとんど走っている場所もバスが走っている所を走るわけでございますし、僕自身はそんなに真新しさを感じていないんですけども、ただ定時性の確保が今のところバスではできないという風なお話になっていると思うんです。

そういう意味でLRTの導入をという話なんですが、今まで定時性の確保に関しては、バスの事業者としても随分といろんな取組をしていただきました。先ほどの話でもありましたPTPSなんかもそうでございますし、色々な啓蒙活動もそうでございますし、監視員の件も正にそうでございます。

しかしながら抜本的な改革ができていないというか、定時性がいまだにしっかりと確保ができていないのじゃないかなという風に思ってならないわけでございます。

実は、私自身が今回の交通社会実験で感じたことは、警備員を50人配置して、コーンを立ててとか、大変な作業になったと思うんですけれども、逆に言うと、今までバス専用レーンでやらなきゃいかんと言ってたら、なかなかそれでもいろんな、タクシーが入ってきたり、いろんな車が入ってきて維持できない。だけども、完全にこうして道路を封鎖してやってしまったら、バスだってちゃんと定時性を確実に確保して走れるんじゃないんですかと、逆にこう思うわけです。

そう考えますと、今まで確かに色々な視点が違ったので、また新たな視点で物を見るべきだとは思うんですけれども、逆に言うと、今回やられたような完全な専用軌道さえ確保していくことができれば、十分バスだって、LRTなんか造らなくなって、今の体系で維持できるんじゃないかなという風に思うんです。

逆に言うと、今、片やでLRTという議論が都市計画で進んでいるものの、交通局独自にそれを確保していくということを考えていくことが、今後の交通局として大切なことじゃないんでしょうかと私は思うわけでございます。何かその辺の御見解があれば伺いたいと思います。

公営企業管理者(島田與三右衞門)

先生の御意見、誠に私も感じるところがございまして、要はバス専用レーンをはじめとして、色々定時性確保に対する取組をやって参りました。私は今度のLRTにおきましても、公共交通に対する皆さんの関心が非常に高まる機会となったと。

すなわち先生おっしゃってもらったように、多くの皆さんが専用レーンさえ確保できればどういう交通手段が一番良いのかということを考えてもらえる機会にもなったと私は思っておりますし、そういう意味では交通局として、いわゆるバス専用レーンをどうして皆様に訴えていくかと。

あるいは、市民の皆様、市民も商業者も観光客も、その他の交通機関の従業員も含めてでございますけれども、すべての調和を持ったと申しますか、歩くまちと申しますか、歩いて楽しいまちづくり戦略と、そういうものに通じるものであると思っておりますし、今回の一つの実験は、大きな位置付けになるんじゃないかという風に思っております。

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村山 祥栄

非常に心強いお言葉だという風に思います。

本当に私は交通局にもっともっと頑張っていただきたいなという風に思っていますし、当然、歩いて暮らせるまちづくりをしていかなあかんということは、当然、これは桝本市長の方針でございますから、取組を進めていかなきゃいかんわけですけれども、今まで色々と、これはできません、現実問題として難しい、難しいと言われてきた話が多分色々とあろうかと思いますけれども、今回のLRTという話が出てきて、実はそんな問題すべてを排してでもやっていかなきゃいけなきゃならないんだという話になっていると思うんです。

今、LRTも随分と賛否両論が出ておりますが、極端な話、あんな狭い所に2車線をつぶしてでもやるんだというぐらいの議論が、今、片やで行われているということを考えますと、私は十分専用レーンを作って、一切のものを排除するんだということは、決してそらごとじゃないという風に思っています。

逆に、以前、椋田先生か、地下鉄に地下バスを走らせたらいいんだという話も以前ありましたけども、地下バスはどうか分かりませんが、逆に軌道を作らなくてもいい、電気を通さなくてもいい、車庫を別の所に確保できるなんていうことから考えますと、やはりバスが主体で運営していく方が、幾らLRTが地下鉄に比べて安いからと言ったところで、バスに比べたらはるかにお金が掛かるわけでございまして、そういう意味で考えますと、もう一度、しっかりと考えていただきたい。

逆に言うと、私が思うのは、もう1車線そのまま、丸々地面を10センチぐらい削ってしまったらいいんじゃないかなと思うんです。

10センチぐらい削ってしまったら、だれの車も入っていきませんし、そこをさくを立ててしまったら、バスだけが通れると思うんです。景勝にも優しいですし、きちっと乗り降りもバリアフリーでできますし、極端な話ですけど、それぐらいのことも視野に入れて今後考えていかれたら、どっちにしたって京都市として総体でこういうことをやっていこうという話が上がってきておりますので、決してこれはむちゃくちゃな話じゃ僕はないと思っておりますので、是非その辺も視野に入れて取組を進めていただきたいということをお願いして、何かございましたら答弁いただいて終わりたいと思います。

公営企業管理者(島田與三右衞門)

先ほどからの繰り返しにもなりますけれども、先生の御提案に対しまして、微々たるものでございますが、この2月1日からドライバーの皆様、これ、自動車教習所で配っておるんですけども、京都府警と連携致しまして、免許更新に際してドライバーの皆さんに、京都市内のバスレーンは交通規制はこうですよということを配らせてもらうことに致しました。

そういう具体的な小さなことでございますけれども、先生おっしゃいます、いわゆるバス専用レーンの確保と、そしてどういう市民の皆様の御理解を深めていくかということは大変同感でございますし、努力していかなければならんと思っております。

委員長(山本正志)

よろしいですか。以上で、交通局に対する質疑を終了致します。これをもって本日の委員会を散会致します。

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