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平成15年09月16日
公営企業(等)決算特別委員会(第5回)

村山 祥栄

皆さん、お疲れ様でございます。前回させていただいたときに、少ししり切れとんぼになってしまいましたので、それの続きから少しさせていただきたいと思います。

前回、3,000億円以上の地下鉄の方が累積欠損金を21年度に抱えて、平成48年の段階で不良債務を一掃するという話だったんですが、前回指摘しましたように、旅客運賃は13年後には300円、そして、完了時には500円を超えるという非常に楽観的な見通しを立てておられる。そしてまた、ここまでに必ず不良債務を一掃するという表現だけはルネッサンスプランの中に盛り込まれているわけですが、具体的に、旅客数の推移であるとか、そういったところというのは一切表に出てきていない。この辺りもしっかりと論拠を示していただいたうえで御説明いただかないと、将来にわたって非常に私自身不安であると思います。

それと、このルネッサンスプランは、今後、35年間、要は不良債務が一掃するまで、当然現状なんですが、新規事業を一切展開しないという前提で数字が組まれていると思います。しかし、実際は、どんな形であれ、天神川の延伸工事にしてもそうですが、何らかの形で必ず新規事業というのが出てくるであろうと。そういったことを考えますと、やはりもう一度旅客収入をもっとシビアに見直していただいたうえで、更により早いスピード感を持ってこの不良債務の一掃に全力を尽くしていただかなければいけないのじゃなかろうかということで、改めて、組んでいただきましたルネッサンスプランを数値の所だけもう一度見直していただけないものなのかということをまず最初に御質問申し上げます。

企画総務部長(乾雅晴)

今先生御指摘のように、地下鉄の旅客数の見込みでございますけれども、これにつきましては、まず平成16年度に東西線の醍醐から六地蔵への延伸の開業を予定しておる。それからもう1点、19年度には二条から天神川の開業を予定しております。この二つの基準点で私どもとしては全体的な需要予測をやってございます。この需要予測の数値を基に、現時点で予測数値を立てて旅客数の見込みを作っておるという状況でございまして、飽くまでも現時点のお客様の数、30万9,000人をスタートとして見てございます。ただ、実際には、経済のその後の状況等がございますので、もともと見ておりました需要予測の数値をかなり厳しい目に今回は見直しをして、今回のルネッサンスプランで数値を見ておるということでございます。

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村山 祥栄

ありがとうございます。この話もゆっくりちょっとしたいんですが、余り時間が私には残されておりませんので、この点は御検討だけ強く要望しつつ、次の質問に移りたいと思います。

少し今日お話させていただきたいのは、先ほど曽我先生の方もちらっとお話されていたんですが、付帯収入の中の広告収入の件についてでございますが、こちら、昨年対比でも約9パーセントダウンの、今年決算書を見ますと9億3,011万円と。これを平成10年から比べますと約34パーセント、3分の2ぐらいに広告収入が減少しております。ちなみに、バスで言う4億何がしという数字なんですけれども、私はこの前本を見ておりますと、20年前、丁度私が5歳だったんですが、そのころの広告収入と全く変わっていない。ちなみに、当時のバス広告収入というのは今の約半分ぐらいでございます。そうして考えますと、やっぱりひどい落ち込みだなと。景気の低迷なんていう一言で片付けられることじゃないんじゃないかと思うわけでございます。

そこで、私は、以前広告屋におりました関係もございまして、少し話をしたいんですが、広告収入を上げるには、いわゆる価格力、商品力、そして営業力のこの三つが必ず必要不可欠であると思うんですが、価格と商品開発については、色々と見ておりますと、かなり御尽力をされているんじゃなかろうかと。しかし、営業力に関しては、この交通局に最も今欠如しているんじゃないのかと私は思うわけでございます。

営業力の根本的な部分からお話ししますと、まず簡単なところで言いますと、いわゆる企業が求めているニーズ、これをしっかりとまず把握できているのかどうか。今回また新たな値下げもされましたけれども、その価格がまずどこまで適正なのかどうかというところも含めて、そしてまた、大体これぐらいの値段でこんな広告をやっていますよということが、まず京都の企業さんがしっかりと認知をしていただいているのかどうかも含めて、私は、まずこういった、いわゆるマーケット調査的なものをしっかりとやるべきだと思うんですが、こういった業種、いわゆる業者に対するヒアリング、これは広告代理店を通してではなくて、じかの声という部分で聞いておられるのかどうか。また、これに関する御所見をお伺いしたいと思います。

私は時間がないので、先に質問だけ全部やらせてください。

同時に、たった今9億円ぐらいの収入しかないものの、うち2割、1億8,000万円をいわゆる代理店手数料として支払っておられると思います。これはマージン率の問題もあるんですが、それはさておき、すべて取次店経由で行うのではなくて、プロパーの営業、要は交通局自身が営業を行っていくということも私はこれから視野に入れていかなければいけないんじゃなかろうかと。人件費と経費を抜いたって十分に私は新たな利益が見込めるんじゃなかろうかと思うんですが、2点目、これはいかがでしょうか。

それから、次に、現在広告を受けられない業種というのがあるかと思います。ここにもちょっと資料を頂いているんですが、要は、ここで見ていますと、英会話の学校とか、エステとか、後、人事募集の案内、それから、消費者金融といった所は、一切京都市の交通局の広告を出すことができないという規定になっています。しかし、現在の広告業界は、消費者金融の広告で今もっているというのが実は共通認識でございます。また、新聞であったり、ほかの電車であったり、テレビなんていうのは、十分にこういったところはしっかり出されているわけでございまして、この辺まで今までどおりシビアに締め出しを図っていくこと、これを改めて見直しをいただけないものなのか。これは手っ取り早く大幅な収益の増加につながるんではなかろうかと思いますので、御所見もお尋ねしたいと思います。

そして3点目。今まで、今たたたっと申し上げた内容をしっかりとやっていただくと。これは私の営業マン時代の感覚なんですが、広告収入は50パーセントぐらいアップすることは十二分に可能である。私はこのように感覚として思うんですが、現在、広告に携わる人間は3名だと伺っております。これだけの内容を3名で行うというのは、私はとても無理がございます。うえに、9億円の収入も上げているのにそこに人員を3人しか配置していない。私は、これが何より今回の広告収入に関するところで問題があるのではなかろうかと考えるわけでございます。収益が上がる所には人員をしっかりと配置していく、これは、今特に管理の受委託等で人が少し余りつつあるような雇用対策の部分も含めて検討していくべきではないかというのが次の質問でございます。

そして、最後、広報物についてでございます。ちょっと今日はだあっと持ってきたんですけど、こういった色々、明日も走る、オフタイム、とかいうのをはじめとしていろんな広報が作られているんですが、これに現在約3,500万円のお金が投入されていると思います。全体で見ますと微々たる数字なんでございますが、バスの旅客運賃に換算しますと、約15万人の方にバスに乗ってもらわないと3,500万円というお金を作ることはできない。私自身も、財政再建をするのであれば、ここにこれだけの3,500万円というお金を費やすのがいいのかどうかというところまでお話をしたいんですが、その前に考えなきゃいけないのは、これは沿線だよりなんですけれども、実はこれ、僕は部屋に張っているんですよね、うれしくて。何かと言いますと、実は、この右側の中信の広告、これだけでこれを無料で作っておられますよね。私は、これって、これからの行政の一つの新しい在り方だと思っているんです。

逆に、例えば、バスナビ、いわゆる観光者向けに作っておられるチラシですよね。これは、下の方を二つ増やして広告の枠をしっかり作れば、必ず広告が入ってくると思うんです。実際、観光都市、特に海外に行きますと、そういった試みは多々やられている。こういったことをしっかりとやっていけば、今の3,500万円を浮かすうえに新たな広告収入も見込めるんじゃなかろうかと思っております。これも御所見をお伺いしたい。

だあっと申し上げましたが、時間がないものですから、端的に答えていただかないと、ちょっと質問内容も書いてきました。

一つ目が、業種ニーズが把握できているかどうか。それから、独自の営業展開についての所見。それから、二つ目が、取引業種の拡大。そして、三つ目が、広告担当者の増員。そして、四つ目が、広報物の作成の見直しについて。この4点についてお尋ね申し上げます。

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企画総務部長(乾雅晴) 

端的に御回答申し上げます。

まず、1点目でございますが、じかにニーズをお聞きしたことはございません。

それから、2点目、交通局自身が営業を行うかどうか、これについては本当に研究をして、努力を致したいと考えます。

それから、3点目でございますが、これは、広告の掲出審査基準というところに関しての御質問なんでございますけれども、やはり公序良俗に反するものは、これは規制なしに拡大するという考え方はございません。できるだけ、もちろん柔軟に対応したいと思っておりますけれども、基本は公序良俗に反するかどうかということで判断をしたい。

それから、要員でございますけれども、3名、これは係長と係員2名ということで3名と先生の方からございますが、実際には嘱託をもう1名配置致しておりますし、また、広告関係は課長あるいは部長も担当を致しておりますので、厳密に言いますと、4名以上の要員で対処を致しております。

それから、広報物でございますが、3,500万円、これは実は観光関係からの御支援もいただく中で、一般会計からの支援をいただく中でやっております部分も含めてという金額でございます。

ちなみに、この沿線だよりにつきましては、タイアップ広告で制作料無料ということで、これまでからずっと長年やって参りました。こうした手法は必ずしも沿線だよりだけではなくて、あらゆる交通局としてのお知らせ等については取組をしておりますし、こうした広報物件もできるだけそういう方向で努力はしたいと考えております。

よろしくお願いします。

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村山 祥栄

ありがとうございます。業種ニーズの把握等々が一切ないということでございましたので、こういった独自の営業展開も、研究のうえ努力という言葉をいただきましたので、これが政治業界の業界用語で言う努力ではなくて、本当に努力していただけることを信じて、私の質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

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