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平成15年09月12日
公営企業(等)決算特別委員会(第4回)

村山 祥栄

無所属の村山でございます。何分初めてのことでございますので、不適切な発言があるかもしれませんが、お許しいただければと思います。

まず最初に、今回のプログラム21、この14年度の決算から、そしてルネッサンスプランへ向けて今後の動きといった所で少し御質問をさせていただければと思っております。

今年の、14年度の決算の方を見ていますと、バスの方はおおむね、思っていた以上に御尽力いただいて、非常にいい結果に出ているかなと思うものの、地下鉄に関しては非常にまた赤字が増えてしまっているといいうような所でございます。

平成6年から健全化計画を立てられて、その後、プログラム21に移行されていく中で、ずっと数字を追いかけていきますと、なかなか立てた目標に対してクリアができていないと、これが私、非常に大きな問題ではなかろうかなと思っておりまして、そもそも今の社会情勢を色々考えていますと、皆様が非常に後ろ向きな感覚で日ごろ過ごされていると思うんですが、やっぱりこれは将来不安というものが非常に大きいのではなかろうかと。

特に行政におきましては、年々借金が増えていくと。例えば年金が支払われないであるとか、いろんな部分で、将来に対してしっかりと行政が私たちの生活を守っていただけるのかと、私はこの所が非常に疑問でございまして、今後、ルネッサンスプランを作っていただいたものの、どういった見通しでやっていただけるのかなという風に思いまして、その辺を御質問させていただきます。

まず、市バスに関してでございますが、ルネッサンスプランでは、取りあえず21年度までに経常損益をプラスに1回転じることを一つの目標にしますという風な表現にとどめておられるんですが、逆に、地下鉄の方を見ますと、しっかりと損益の、いわゆる累積の方がいついつまでに解消できますと。平成53年であるとか48年とか、非常に先なものの、しっかりと先の見通しが出ていると。しかし、バスに関しては、その先のことが出ていない。ちなみに、平成21年度の段階では、累積欠損金が190億、それから不良債権が200億を超えると、こういった数字になろうかと思うんですが、このいわゆる負債の部分、もちろん取りあえずプラスに転じてからという御指摘はごもっともなものの、しっかりと先々に、ここまでにきちっとこういう形で返済していけるんだということを御説明いただければと思います。

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企画総務部担当部長(西居智司)

ただ今の御質問は、市バス、地下鉄の今後の収支の見通しについて、どういう考え方で進めていくのかというお尋ねでございます。

まず、市バスの方でございますけれども、バス事業におきましては、ルネッサンスプランの進行によりまして、ルネッサンスプランの方でもお示しをさせていただいておりますとおり、収支的には、平成21年度で計上損益を均衡させるという風な考え方で作業を進めておるところでございます。

そういう中で、その後の見通しの部分でございますけれども、私ども見通しております中で、一つは人件費経費の削減によりまして、まず収支構造全体としては、人件費経費が相当削減できるという風に考えております中で、特に将来的に負担の大きい退職手当の問題でございますけれども、これが丁度平成20年度には28億強という形でございまして、一応、昭和53年に市電が廃止致しました際に、大量に市バスの方に移行したわけでございますけれども、そのときの職員等が丁度この辺りで退職のピークを迎えるということでございまして、この辺りの部分が、平成21年度にはおおむね21億ぐらいの数字に下がってくるという状況が見込まれています。その後は退職者の状況が落ち着いて参って、退職手当が低くなって参るという風な考え方を持っておりますので、基本的に、平成21年度以降、計上損益の均衡を保っていけるという風に考えています。そういう中で、この間、累積致します累積欠損金や不良債務について、その時点から解消に努めて参るという考え方でございます。

それから、地下鉄でございますけれども、地下鉄事業につきましては、まず、平成14年度の決算の状況について委員からの御指摘がございましたが、いわゆる地下鉄事業は巨額の建設財源をおおむね30年から40年程度の中で償還していくということでございまして、非常に長期にわたる収支の中で、この大きな建設費を償還していく必要がございます。

そういう中で、我々京都市におきましては、東西線が平成9年度に開業したところでございますけれども、開業後は当分の間、いわゆる支払利息、それから減価償却費等が非常に大きくなっておりまして、この部分が計上損益の赤字になっておるという状況がございます。

当然、地下鉄につきましても、人権経費の削減等、プログラム21の中でその削減に努めてきたところでございますが、今回、新たにルネッサンスプランを立てます中で、長期的な収支につきまして、東西線二条天神川間の開業後、損益ベースでは累積赤字の解消が開業後35年目の平成53年、それから資金収支につきましては、いわゆる不良債務の解消でございますが、開業後30年目ということで、平成48年に一定、収支の均衡を図れるという風に考えております。

この辺りの見込みでございますけれども、やはり今回のアクションプログラムの中でも掲げさせていただいておりますけれども、今後とも、地下鉄事業の収支改善のために、今現在、先ほど委員御指摘のとおり、なかなかかなり厳しい状況がございます。運賃の改定等が思うようにできない状況、それからお客様もなかなか大幅には伸びない状況がございますので、この辺りについて、沿線の活性化の問題も含めて色々検討する中、それから国等において制度が創設されました地下鉄事業の経営健全化対策等の活用も含めて、今後考えていく中で、更なる健全化に取り組んで参りたいと考えております。

以上でございます。

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村山 祥栄

お答えいただきましたけれども、今言っていただいた話は頂いた資料の中に全部載ってございまして、そうではなくて、私がお聞きしたいのは、この累積欠損金と不良債務はいつにきちっと片付くのかと、これをお尋ねしているわけでございます。

それと同時に、ちなみに企業債の方も少しずつ、バス事業の方ですが、増えてございます。今、支払利息だけでも約2億6,000万の支払利息を14年度で払っておられるわけですが、今後、これは減価償却していくものではございますものの、平成21年度の年度末で一体どれだけの企業債をお抱えになるような予定でございましょうか。併せてお答えください。

企画総務部長(乾雅晴)

先生御指摘のように、平成21年度末で、現在のルネッサンスプランで参りますと約202億ほどの不良債務が生じておることになります。この部分につきまして、先ほど御答弁申し上げましたように、平成20年度、21年度ぐらいで退職金のピークがほぼ終わって参ります。22年度以降、おおむね約20億円程度、現在のルネッサンスプランで想定をしております前提条件の中で、この社会情勢等も含めてでございますけれども、推移して参るという仮定を致しますれば、おおむね1年に約20億円程度黒字化することが可能だという風に考えております。

したがいまして、約200億の不良債務は、その後約10年をかけて解消をできるのではないかという風に見ております。

ただ、飽くまでも非常に長期的な状況でございますので、現在のこのルネッサンスプランで想定をした状況下の中で推移をすればということで御理解を賜りたいと思います。

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村山 祥栄

ありがとうございます。

バス事業に関して、この数年間の交通局さんの頑張りが非常に素晴らしい成果をもたらしていると、私はこのように思っていますので、必ずこの目標も達成していただけるように御努力いただければと思います。

そういうことで、ちょっと地下鉄の方に話を移したいんですが、今度こちらの方は、ルネッサンスプランの目標額でいきますと、平成48年にすべての不良債務を解消すると、このようにお出しになっておられます。ただ、平成21年、いわゆるルネッサンスプラン完了時には、累積欠損金がこのままじわじわと増えていきまして、全部足し込むだけで3,000億を軽く突破してしまうと、そのような厳しい状況下の中で、本当に平成48年までに不良債務をしっかりと解消できるんでございましょうか。お答えいただきたいと思います。

企画総務部担当部長(西居智司)

先ほど先生の御質問の中にありました、企業債の状況についてちょっとお答えしておきたいと思います。

一応、企業債の状況につきましては、今現在の長期収支の中では、西伸の二条天神川間の整備の関係がございますので、おおむね平成18年度、19年度以降、減少傾向に、償還が進んでくるように考えておりまして、21年度の段階ではおおむね3,550億ぐらいのオーダーになるかという風に読んでおります。

そういう状況の中で、我々、今回のルネッサンスプランの中では、いわゆる長期収支の健全化、改善を図っているために、特にその経費、収入面の見直しの中で、東西線の線路使用料の見直しということも行って参りました。これにつきましては、このままでいきますと、おおむね今後、60億から124億に達するまで線路使用料が膨らんでいくような問題、これを国や一般会計の御協力を得る中で、資金措置を行い、その中で線路使用料を引き下げることによりまして、おおむね55億から70億オーダーの中で、線路使用料の平準化引下げが図れるようになりました。

こういうことも含めて、今回のルネッサンスプランの中では、累積損益、累積欠損金の解消については平成53年、それから不良債務の解消につきましては平成48年という風に見込んでいるものでございます。

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村山 祥栄

ありがとうございます。

解消を見込んで動いておられると、このようなことでございましたが、一つ、ここに前提条件というので幾つか、ルネッサンスプランを必ず完了するためにという前提条件を挙げていただいているかと思うんですが、この中で、私、少し疑問に思いましたのは、定期的な運賃の改定と、これが5年前より12パーセントと、このような表現になってございます。

ちなみに、私ずっと5年前に計算をしていきますと、いわゆる初乗り料金が丁度今から13年後、平成28年に3回目の改定が行われるんですが、今200円の初乗りが300円にまで上がると。逆算して13年前どうであったかと申しますと、初乗り料金が160円でございます。この値上がり幅は、もちろん1回料金改定を飛ばしているというのはよく分かっているんですが、非常にアップ高が厳しすぎるんじゃなかろうかなと。ちなみに、ルネッサンスプラン完了時には初乗りが540円になってしまうと、べらぼうな金額になっておりまして、逆に今、民間の方はタクシーの料金がどんどんと値下げをしていると。

そういった中でいきますと、2人乗れば、下手すればタクシー乗る方がよっぽど安いというような、本来あるべき公共機関の姿を逸脱してしまう可能性はなきにしもあらずなのかなというようなことを少し思いますので。そしてまた、この旅客収入の部分が当てが外れてしまいますと、幾らほかの所で頑張っていただいたところで、またこのルネッサンスプランがクリアできない数字になってしまうと。

私、今回の地下鉄の100億円削減できたという案件がございました。これは非常に素晴らしいことだと思いまして、また市民の皆さんも、非常に交通局って頑張ってるなと、御安心していただけると思うんですね。それに対して、やっぱり目標を立てたけどできませんでしたというのは、これはやっぱり不信に思いますので。すみませんが、この案件、明日に持ち越しつつ、御提議にとどめさせていただければと思いまして、私の質問を取りあえず終わります。

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